「ジェイソン・ボーン」@ニッショーホール
テレビ東京ビジネスオンデマンドさん主催の試写会。客入りは9割位、客年齢層高め。

映画の話
ひっそりと暮らしていたジェイソン・ボーン(マット・デイモン)の前に、CIAの同僚だったニッキー(ジュリア・スタイルズ)が姿を現す。彼女はCIAが世界中を監視・操作するための極秘プログラムを立ち上げたことと、ボーンの過去にまつわるある真実を告げる。これをきっかけに、再び動き始めたボーンの追跡を任されたCIAエージェントのリー(アリシア・ヴィキャンデル)は、彼を組織に取り込もうとするが……。
映画の感想
突っ込みどころは多々ある物の、緊迫したドラマと畳みかけるアクションのバランスが非常に良い。2時間3分の尺を全く飽きさせない構成が見事だ。
記憶を取り戻したボーンは、世界の片隅でストリートファイトで日銭を稼ぐ日々を過ごしているのだが、スタローンの「ランボー」もそうだったが、何故か孤高のヒーローは世界の片隅でストリートファイトに明け暮れている。
上半身裸で戦うデイモンの体は筋骨隆々の素晴らしい肉体美だ。多分、スタローンやシュワルツェネガーやトム・クルーズがそうだったように、鍛えぬいた体を観客に見せつけたいのだろう。
以下ネタバレ注意
世界各国を舞台にした物語は導入部が若干判り辛いが、話が進行していく内に確信が見えてくる仕組みだ。今回のボーンの敵は自分を工作員として作り出した諜報機関CIAだ。記憶を取り戻したはずのボーンであったが、その記憶が「真実ではなかった」というやっかいな設定だ。
世界の警察と化した米国は全世界を複数のモニターで監視しながら、様々な諜報活動を行っている。本作はそんなCIAが行う指揮系統や実働部隊の動きをつぶさに映像として見せる。実際にこんなことが行われているかは不明であるが、衛星やネットを駆使ししたCIAの諜報活動が、えらくリアルに描かれていて編集も上手い。
作品の最初の見せ場なるのがデモ隊と警察が激しくもめているギリシャだ。ボーンの情報と国家機密のデータをCIAから盗んだニッキーとボーンが街中で接触するシーンだ。ニッキーもボーンもCIAに面が割れているのだが、二人とも堂々と変装もしないで街に現れる。CIAは顔認識システムを使い、あっという間にニッキーとボーンの居場所を発見して、現地工作員とアセット(ヴァンサン・カッセル)がボーンを追いつめる。
白バイを奪ったボーンと警察のカーチェイスに加え、アセットの執拗な追跡と緊迫感とアクションが一体化したシーンが前半のクライマックスとなり、作品に美味い流れを作り、そのまま後半のクライマックスとなる、エアバックが何個あっても足りないラスヴェガスのカーチェイスまで凄い勢いで物語が展開する。
監督は「ボーン・スプレマシー」、「ボーン・アルティメイタム」に続くポール・グリーグラスだ。手持ちカメラを多用した、早いカット割りでアクションを構築する演出が得意な監督で、本作でもキレッキレのアクションシーンの連続だ。
作品のクオリティは申し分ないが、作品の性質上ボーンの内面が読み取れない事は難点である様に感じた。もう少しボーンの内面を掘り下げられればベストであろう、次回作に期待しよう。

映画の話
ひっそりと暮らしていたジェイソン・ボーン(マット・デイモン)の前に、CIAの同僚だったニッキー(ジュリア・スタイルズ)が姿を現す。彼女はCIAが世界中を監視・操作するための極秘プログラムを立ち上げたことと、ボーンの過去にまつわるある真実を告げる。これをきっかけに、再び動き始めたボーンの追跡を任されたCIAエージェントのリー(アリシア・ヴィキャンデル)は、彼を組織に取り込もうとするが……。
映画の感想
突っ込みどころは多々ある物の、緊迫したドラマと畳みかけるアクションのバランスが非常に良い。2時間3分の尺を全く飽きさせない構成が見事だ。
記憶を取り戻したボーンは、世界の片隅でストリートファイトで日銭を稼ぐ日々を過ごしているのだが、スタローンの「ランボー」もそうだったが、何故か孤高のヒーローは世界の片隅でストリートファイトに明け暮れている。
上半身裸で戦うデイモンの体は筋骨隆々の素晴らしい肉体美だ。多分、スタローンやシュワルツェネガーやトム・クルーズがそうだったように、鍛えぬいた体を観客に見せつけたいのだろう。
以下ネタバレ注意
世界各国を舞台にした物語は導入部が若干判り辛いが、話が進行していく内に確信が見えてくる仕組みだ。今回のボーンの敵は自分を工作員として作り出した諜報機関CIAだ。記憶を取り戻したはずのボーンであったが、その記憶が「真実ではなかった」というやっかいな設定だ。
世界の警察と化した米国は全世界を複数のモニターで監視しながら、様々な諜報活動を行っている。本作はそんなCIAが行う指揮系統や実働部隊の動きをつぶさに映像として見せる。実際にこんなことが行われているかは不明であるが、衛星やネットを駆使ししたCIAの諜報活動が、えらくリアルに描かれていて編集も上手い。
作品の最初の見せ場なるのがデモ隊と警察が激しくもめているギリシャだ。ボーンの情報と国家機密のデータをCIAから盗んだニッキーとボーンが街中で接触するシーンだ。ニッキーもボーンもCIAに面が割れているのだが、二人とも堂々と変装もしないで街に現れる。CIAは顔認識システムを使い、あっという間にニッキーとボーンの居場所を発見して、現地工作員とアセット(ヴァンサン・カッセル)がボーンを追いつめる。
白バイを奪ったボーンと警察のカーチェイスに加え、アセットの執拗な追跡と緊迫感とアクションが一体化したシーンが前半のクライマックスとなり、作品に美味い流れを作り、そのまま後半のクライマックスとなる、エアバックが何個あっても足りないラスヴェガスのカーチェイスまで凄い勢いで物語が展開する。
監督は「ボーン・スプレマシー」、「ボーン・アルティメイタム」に続くポール・グリーグラスだ。手持ちカメラを多用した、早いカット割りでアクションを構築する演出が得意な監督で、本作でもキレッキレのアクションシーンの連続だ。
作品のクオリティは申し分ないが、作品の性質上ボーンの内面が読み取れない事は難点である様に感じた。もう少しボーンの内面を掘り下げられればベストであろう、次回作に期待しよう。

この記事へのコメント