映画「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」@TOHOシネマズスカラ座
公開から1月経った平日の夕方、客入りは654席の客席に40名ほど。
映画の話
裕福な家に生まれ、名門大学に通うチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)は強力なテレパシーを使うことができるミュータントだったが、自分と同じような能力を持つ者の存在に気付き始めていた。やがて強力な磁力を発生させ、金属を自在に操ることのできるエリック(マイケル・ファスベンダー)と出会う。彼らは親友となり、自分たちと同じような若者たちを探し始めるが……。
映画の感想
大体想定していた作品であったが、物語後半に“キューバ危機”を絡めた物語になり、キューバ危機作品好きとして改めて「キューバ危機作品にハズレなし」と思わされた。物語の幕開けは「X-MEN」第一作と同じアウシュビッツ収容所での、マグノート(エリック)の少年時代が再び描かれる。このオープニングから見たとおりに、本作はエリックの物語である。本作を楽しむにはオリジナルの「X-MEN」シリーズと「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」は予習したほうが良い。それと物語後半の背景となる“キューバ危機”も軽く予習する事をお勧めする。
以下ネタばれ注意
物語前半は「X-MEN」でもサラリと語られたエリックの収容所時代のエピソードから始まる。母親と強制的に離れ離れさせられるエリックは無意識にパワーを発揮してしまい、シュミット博士に目をつけられてミュータントのモルモットとされる。彼のパワーを実験する為に博士は母親を射殺する。並行して、チャールズの自宅に忍び込んだミュータントのレイブンとの出会いが描かれる。成長したエリックは母親を殺した博士を探していた・・・。と言った感じで物語は後の「X-MEN」シリーズのプロフェッサーX=チャールズと、マグニート=エリックの生い立ちを描く。
さて、「X-MEN」シリーズを見ていると敵対するプロフェッサーXとマグニートが、親しげに会話しながらチェスを楽しむシーンが幾度か登場する。観客は薄々「昔、二人は友達だったのか」と漠然と理解している。本作はそんな二人の出会いから、手を取り合いながら共同でミッションをこなす姿、最終的にはバラバラになっていく過程が克明に描かれる。途中、自分たちと同じミュータントを集める楽しいシーンもあり、あの御方もカメオ出演している。その後のシリーズに登場するミュータントで、青い体のミステークは元々チャールズの妹分であったり、ビーストは元々細身で気弱な科学者であったり意外な設定がされている。そして、本作で悪役ショウ=シュミット博士を演じるのがケヴィン・ベーコンだ。相手のパワーを吸収し、自分の力に変換する技でアメリカ国家を揺るがす大悪党をベーコンが悠々と演じていて楽しい。クライマックスでミュータントたちが着用するお揃いのコスチュームは、コミック版を意識したイエローをアクセントにしているのも良い。
物語後半はキューバ危機を背景に、そのドサクサにまぎれて国家転覆を狙うショウ率いるヘルファイヤークラブと、チャールズとエリック率いるミュータント軍団の壮絶なバトルが繰り広げられる。まぁ、それにしてもキューバ危機を描いた作品は色々あるが、海を舞台に米軍とソ連軍艦隊のにらみ合いを映像として見たのは初めてだ。第三次世界大戦になりかねないピリピリとした背景をバックに、ミュータントたちが戦い、終いにはアメリカ国家がミュータントたち見放し抹殺しようなんてトンデモナイ展開には驚いた。これでは虐げられ続けたエリックが感情を爆発するのも理解する。そして彼の怒りの感情を阻止する為にCIAエージェントが撃った弾が、チャールズに当たり歩けなくなると言う設定も実に上手い。たぶん、シリーズより後付の話なのにしっくりとまとまった。そして、マグニートが被っているヘルメットの出生も明らかになり、エピソードゼロとして上手くまとめたものだ。次はチャールズが何故ハゲてしまったかが描かれるのか?冗談はさておき、「X-MEN」ファンも納得の仕上がりで、「ファースト・ジェネレーション」もシリーズ化されるのだろう、楽しみだ。
キューバ危機を描いたお勧め作品
「グレムリン」シリーズのジョー・ダンテ監督の隠れた名作

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映画の話
裕福な家に生まれ、名門大学に通うチャールズ(ジェームズ・マカヴォイ)は強力なテレパシーを使うことができるミュータントだったが、自分と同じような能力を持つ者の存在に気付き始めていた。やがて強力な磁力を発生させ、金属を自在に操ることのできるエリック(マイケル・ファスベンダー)と出会う。彼らは親友となり、自分たちと同じような若者たちを探し始めるが……。
映画の感想
大体想定していた作品であったが、物語後半に“キューバ危機”を絡めた物語になり、キューバ危機作品好きとして改めて「キューバ危機作品にハズレなし」と思わされた。物語の幕開けは「X-MEN」第一作と同じアウシュビッツ収容所での、マグノート(エリック)の少年時代が再び描かれる。このオープニングから見たとおりに、本作はエリックの物語である。本作を楽しむにはオリジナルの「X-MEN」シリーズと「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」は予習したほうが良い。それと物語後半の背景となる“キューバ危機”も軽く予習する事をお勧めする。
以下ネタばれ注意
物語前半は「X-MEN」でもサラリと語られたエリックの収容所時代のエピソードから始まる。母親と強制的に離れ離れさせられるエリックは無意識にパワーを発揮してしまい、シュミット博士に目をつけられてミュータントのモルモットとされる。彼のパワーを実験する為に博士は母親を射殺する。並行して、チャールズの自宅に忍び込んだミュータントのレイブンとの出会いが描かれる。成長したエリックは母親を殺した博士を探していた・・・。と言った感じで物語は後の「X-MEN」シリーズのプロフェッサーX=チャールズと、マグニート=エリックの生い立ちを描く。
さて、「X-MEN」シリーズを見ていると敵対するプロフェッサーXとマグニートが、親しげに会話しながらチェスを楽しむシーンが幾度か登場する。観客は薄々「昔、二人は友達だったのか」と漠然と理解している。本作はそんな二人の出会いから、手を取り合いながら共同でミッションをこなす姿、最終的にはバラバラになっていく過程が克明に描かれる。途中、自分たちと同じミュータントを集める楽しいシーンもあり、あの御方もカメオ出演している。その後のシリーズに登場するミュータントで、青い体のミステークは元々チャールズの妹分であったり、ビーストは元々細身で気弱な科学者であったり意外な設定がされている。そして、本作で悪役ショウ=シュミット博士を演じるのがケヴィン・ベーコンだ。相手のパワーを吸収し、自分の力に変換する技でアメリカ国家を揺るがす大悪党をベーコンが悠々と演じていて楽しい。クライマックスでミュータントたちが着用するお揃いのコスチュームは、コミック版を意識したイエローをアクセントにしているのも良い。
物語後半はキューバ危機を背景に、そのドサクサにまぎれて国家転覆を狙うショウ率いるヘルファイヤークラブと、チャールズとエリック率いるミュータント軍団の壮絶なバトルが繰り広げられる。まぁ、それにしてもキューバ危機を描いた作品は色々あるが、海を舞台に米軍とソ連軍艦隊のにらみ合いを映像として見たのは初めてだ。第三次世界大戦になりかねないピリピリとした背景をバックに、ミュータントたちが戦い、終いにはアメリカ国家がミュータントたち見放し抹殺しようなんてトンデモナイ展開には驚いた。これでは虐げられ続けたエリックが感情を爆発するのも理解する。そして彼の怒りの感情を阻止する為にCIAエージェントが撃った弾が、チャールズに当たり歩けなくなると言う設定も実に上手い。たぶん、シリーズより後付の話なのにしっくりとまとまった。そして、マグニートが被っているヘルメットの出生も明らかになり、エピソードゼロとして上手くまとめたものだ。次はチャールズが何故ハゲてしまったかが描かれるのか?冗談はさておき、「X-MEN」ファンも納得の仕上がりで、「ファースト・ジェネレーション」もシリーズ化されるのだろう、楽しみだ。
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