映画「ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島」@TOHOシネマズ川崎

 客入りはスクリーン前方3列以外満席、試写会の主権はTOHOシネマズさんだ。


   


   
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   映画の話


 ペべンシー兄妹は大嫌いな従兄のユースチスの家に預けられるが、壁に掛かった帆船ドーン・トレダー号の絵の中に吸い込まれ、再びナルニアの国へ。兄妹は、親友のカスピアン王子(ベン・バーンズ)とネズミ戦士のリープチープと再会を果たし、ナルニアの東の果てへと再び冒険の旅に出ることになるが、行く手にはさまざまな困難が待ち受けていた。





   映画の感想


 前2作と監督も変わり、より人間ドラマに厚みが出てラストは不覚にも涙が溢れてしまった。監督は「アガサ/愛の失踪事件」(78年)から「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」(99年)など、あらゆるジャンルをオールマイティに演出するイギリス出身の監督マイケル・アプテッドだ。音楽も「007」繋がりでイギリス出身の作曲家デイヴィッド・アーノルドに変更されている。配給、製作もディズニーから20世紀フォックスに変更されていて驚いた。上映時間も1作目が140分、2作目が150分に対して本作は113分と前2作と比べるとコンパクトになっている。物語は当然だが前作と繋がっているので未見の方は予習は必至である。





 今回はペベンシー兄弟の長男ピーターと長女スーザンはアメリカ滞在中という設定の為に顔見せ程度の脇役となり、次男エドマンドと次女ルーシーが物語を牽引し、二人が預けられている家のいとこユースチスがサブキャラとなり活躍する。本作は児童文学が原作の為に前2作は割と優等生的な仕上がっていたが、今回はエドマンドもルーシーも成長し人間の内面に焦点があてられ、いとこのユースチスのひねくれぶりが物語のアクセントになっていて面白い。彼の言動はちょっと日本テレビコレってアリですか?」の中で、オードリー若林が演じる“モンスターヒラタ”と共通するひねくれ者で意地悪な少年と言うのが本作のポイントで、優等生的な作品世界に彼の存在が際立つ。





   以下ネタばれ注意





 物語の導入はサラリとしたものであるが、ペベンシー兄弟が暮らす壁に飾られた船の絵から水が溢れ出し、ナルニアの海に導かれる導入部は非常に上手い。あっという間にナルニアの海に辿りついたペベンシー兄弟は、前作で活躍したカスピアン王に救われ彼と共に帆船“朝ぴらき丸”に乗船し、光を奪われたナルニアを救う為に、アスランのテーブルに並べる剣を求めて島々を航海に出ると言うファンタジー小説の王道を行く設定だ。前作で王子だったカスピアンも王となり、髭まで蓄え男臭いイメチェンを図っている。





 本作のポイントは人間の持つ様々な欲が主人公達の冒険を妨げる。ルーシーは美しい姉に対する劣等感や妬みであったり、エドマンドは出世欲と言うのか、いつも2番手と言う自分の存在が気に入らない。兄のピーターに対してもそうだし、カスピアンとは対立関係になってしまったり、白い魔女に操られそうになったりで、ぐらぐらと揺れるエドマンドの内面心理は思わず共感してしまう。ユースチスに至っては強欲に駆られてドラゴンになってしまう。本作はユースチスがドラゴンに変身した以降が作品のピークとなり、大迫力のクライマックスを迎える。





 人間の恐怖心理を現実化する霧のシーンは「ゴーストバスターズ」の“マシュマロマン”や、「NECK【ネック】」に登場する“ネック・マシーン”が生み出す妄想の産物と同じ発想だ。本作の妄想の産物は巨大な海蛇の姿となり、主人公達の乗船する朝びらき丸に襲い掛かる。巨大海蛇のデザインは、どこかスティーブン・ソマーズ監督「ザ・グリード」に登場するモンスターに似ている。巨大海蛇とドラゴンのバトルや、帆船と巨大海蛇とのバトルは、今は亡きストップモーションアニメの神様レイ・ハリーハウゼンが手がけた数々のモンスターと人間の対決を思い出し、私のテンションもあがる。





 数々の冒険を終え、最終地点で主人公達を迎えるのがライオンの姿をしたアスランだ。CGのクオリティの進歩でアスランの毛並みは素晴らしい。主人公とアスランとの別れは、王道だがスピルバーグ監督「E.T.」と共通するもので、アブネッド監督のストレートな演出で素直に涙が溢れてしまった。05年に始まったシリーズも制作会社や監督が変わったが、ハイクオリティなファンタジー作品として健在だ、良質な作品だけに是非お子さんにも見せてあげたい。





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この記事へのコメント

2011年04月09日 22:19
TITLE: Re:映画「ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島」@TOHOシネマズ川崎(02/05)
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「予習は必至」という言い方はおかしいのでは?
2011年04月09日 22:19
TITLE: キネマさんへ
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お久しぶりです。

情報ありがとうございます。

私はまだ「RED」未見なのでコメントを差し上げることは出来ませんが、見る機会があったらブログにレビューを書きます。

これからもよろしくお願いします。
キネマ
2011年04月09日 22:19
TITLE: 御無沙汰してます。
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「RED」を観てきましたよ。

訳は危険な年金受給者なんだね。

痛快ストーリーで

たっぷりブルース・ウィリスを楽しめました。

ダイハードシリーズはアクションが多かったでしょ?

「RED」は銃撃シーン多く

ウィリスちょっぴり体格よくなった?

ラストが堪らなくシビレました^^
2011年04月12日 14:52
サクサクと進む展開に、一瞬何が起こっているのか混乱しつつも変にストレスを感じず見れるのがいいですねー。

ラストの別れはあまりにも淋しく・・しばらく呆然としてしまいました。
2011年04月12日 15:02
hitoさんへ

早速のご返信ありがとうございます。
本当にサクサクでした、逆にそれが本作の持ち味なのかも?
ペベンシー兄弟との別れは寂しいもの、次回作の主人公になるユースチスの活躍に期待しましょう。

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