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zoom RSS 「リアル鬼ごっこ」(2015)@WOWOW

<<   作成日時 : 2016/12/23 18:07   >>

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映画の話
 女子高生のミツコ(トリンドル玲奈)は、何者かに追われ、ふと気が付くと学校の教室にたどり着いていた。一方、ケイコ(篠田麻里子)は知らない女性にウエディングドレスに着替えさせられ、何者かに追われる。そして陸上部のいづみ(真野恵里菜)も迫りくる恐怖と対峙(たいじ)することとなり……。

   映画の感想
 amazonプライムビデオで「リアル鬼ごっこ」(2007)を見た勢いで、WOWOWで録画した2015年版を見たが、これは予想を裏切る怪作である。

 園子温監督は原作を読んでいないそうで「題名のイメージで作った」と言うだけに、原作に縛られず自由な発想で度肝を抜く展開の連続にはただただ驚くばかりだ。

   以下ネタバレ注意

 冒頭の修学旅行バスの惨劇からスプラッタ満載で監督のイマジネーションに圧倒される。女子高生を襲う風の表現はサム・ライミ監督「死霊のはらわたで、死霊の視点を現した表現と似たアプローチだ。

 本作は基本的に原作の「走って逃げる」と「体が切断される」位が受け継がれているだけで、本当に監督のやりたい放題な演出が炸裂している。まず、キャストは後半意外女性しか登場しない。そして無駄に女子高生のパンチラや下着だけのシーンが多い。本当に監督は女好きだ。

 脚本も巧みだ。主人公が自分自身が何者か判らぬまま、クラスに受け入れられて、その名前の女子高生になりきる。観客もキツネにつままれた状態のなか、突然の銃撃でクラスメイトほとんどが全滅と、もう鬼ごっこの範囲を超えた狂気の世界に走り出す。このシーンで一瞬、バーナード・ハーマンが「サイコ」で書いたスコアがそっくり演奏しなおして使われていた。

 学校から逃げ出したミツコがたどり着く商店街は、私のほぼ地元、新馬場駅近くの商店街で、逃げ込む交番は荏原神社前にある施設を交番に見立てて撮影したものだ。ここで主人公がトリンドル玲奈から篠田麻里子へバトンタッチする奇想天外な構成が秀逸だ。

 何かに追われる主人公が一旦安息したかと思えば、再び起こるスプラッタ演出に悶絶しながら、主人公は走り出した篠田麻里子から真野絵里奈へとバトンタッチ、というか本当にランナーになっている。

 監督の自由な発想は止まる事無く暴走し続けて、最終的には「2001年宇宙の旅のラストを思いっきりスケールダウンした様な場所に着地する。もう監督のアイディアには脱帽だ。

 多分、本作は原作ファンは激怒する内容であると思うが、一本の映画作品として非常に良く出来た怪作だ。監督の演出は観客の予想を一歩先をいったぶっ飛んだ物で、過剰すぎるエロスとスプラッターで頭がくらくらする位だ。難点は題名である。この題名では「また『リアル鬼ごっこ』かよ」って感じで、多くの観客の食指は動かない事が予想される。本当にもったいない。本作は頭をニュートラルにして鑑賞する事をおすすめする。

 

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