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zoom RSS 「オデッセイ」@109シネマズ川崎

<<   作成日時 : 2016/03/02 19:48   >>

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 公開から約一月経ったファーストデイの夕方。シアター6には5割位の客入りだ。2D字幕版を鑑賞した。

   

   映画の話
 火星での有人探査中に嵐に巻き込まれた宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)。乗組員はワトニーが死亡したと思い、火星を去るが、彼は生きていた。空気も水も通信手段もなく、わずかな食料しかない危機的状況で、ワトニーは生き延びようとする。一方、NASAは世界中から科学者を結集し救出を企て、仲間たちもまた大胆な救出ミッションを敢行しようとしていた。

   映画の感想
 至ってシンプルなストーリーとぶれない演出、役者の好演と安定した仕上がりだ。しかし、巷での高評価から期待しすぎた自分が悪いのか、爆発的な感動や喜びは感じ得なかった。

 リドリー・スコット監督にとって「エイリアン」「プロメテウス」続く宇宙SF物なのだが、音楽のハリー・グレッグソン=ウィリアムズは、先人に敬意を払うように冒頭に「エイリアン」の音楽を担当した、ジェリー・ゴールドスミスの書いたスコアそっくりのフレーズを使い幕開けさせた。耳のいい映画ファンはニヤリとする仕掛けが上手い。他にもゴールドスミスが得意としたディレイを使ったトランペットのフレーズまで登場して、スコット&ゴールドスミス作品をリスペクトした音楽に驚く。

   以下ネタバレ注意

 そして本題となる冒頭の船外活動中の事故も何処か「プロメテウス」風だ。事故に遭い重傷を負ったワトニーが、自分で手術するシーンで医療用ホチキスで傷口をふさぐシーンも、「プロメテウス」の手術シーンを思い出してしまう。

 それにしても、ネタバレになってしまうが、まるで「インターステラー」が壮大な前ふりだった様に、再び宇宙で独りぼっちとなったマット・デイモン。本作は本編の1/3位は彼の一人芝居が中心となり、絶望状態のワトニーが「レッツ ポジティブ!」精神で逆境を前向きにとらえ、火星で単独サバイバル生活がテンポ良く描かれて悲壮感はない。彼の精神を反映する様に軽快な70年代ディスコ音楽を使った所も上手い。そんな中、彼の生存に気付いたNASAのスタッフがワトニーの救出作戦が動き出して、どんどん物語は前向きに走り出す。

 なかなか良い展開が続く中、NASAが飛ばしたロケットが爆発してワトニー救出作戦は暗礁に乗り上げる。そこで急に中国がしゃしゃり出てくる。この辺は近年のハリウッド映画の悪い所だ。「ゼロ・グラビティ」では中国船により主人公が助かり、部分的に香港が舞台となる「パシフィック・リム」や「トランスフォーマー/ロストエイジ」など、どうも腑に落ちない。中国出資があるのか、中国マーケティングを意識したのか、中国の登場により私のテンションも急降下してしまった。

 「オデッセイ」はリアリティを重視して正当な方法で着地し、あえて仰々しい感動を押し付けなかった所がポイントだ。通常であればワトニーの地球への帰還を米国民を巻き込み大々的に描くが、そこを描かない事がスコット流なのだろう。スマートな幕引きで余韻を残した所に監督のセンスを感じた。 

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