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zoom RSS 「ジュラシック・ワールド」@TOHOシネマズ川崎

<<   作成日時 : 2015/08/16 00:24   >>

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 公開2周目の14日。お盆休みと入場料金が\1100となるTOHOシネマズデイが重なり劇場は大混雑だ。2D日本語吹き替え版が上映されたシアター6はファミリー層を中心に、幼児から年配の方まで幅広い観客が集まり満席である。

   

   映画の話
 世界的な恐竜のテーマパーク、ジュラシック・ワールド。恐竜の飼育員オーウェン(クリス・プラット)が警告したにもかかわらず、パークの責任者であるクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は遺伝子操作によって新種の恐竜インドミナス・レックスを誕生させる。知能も高い上に共食いもする凶暴なインドミナス。そんな凶暴なインドミナスが脱走してしまい……。

  映画の感想
 近年、テレビ放送されるCG恐竜ドキュメント番組を見慣れた為か、映画に登場する恐竜に新鮮味や驚きが感じられない。流石にシリーズ4作目となると新基軸を打ち出し、パークにシリーズ初めてたくさんのお客さんが入った状態で物語が展開する。しかし、かなり期待していた割に全体的に平凡な仕上がりにややがっかりした。

 特にドラマパートが面白くない。冒頭からハイブリット恐竜インドミナスが脱走するまでが、まるでテレビドラマの様な平板な演出が良くない。監督、脚本はコリン・トレヴォロウなる人物で、「彼女はパートタイムトラベラー」(12)と言う日本未公開映画を1本だけ監督した人物が、本作の様な大型バジェット作品に大抜擢された事に驚く。まぁ、内訳は製作費の大半をCGや特撮パートに費やされ、スタッフ&キャストは大物を使わず、制作者のスピルバーグがコントロールし易い人物が選ばれたと考えられる。

  物語は大きく分けて二つのパートから成り立つ。パーク内で行方不明になるザックとグレイの兄弟のパートと、二人のおばさんでパークの運用管理者のクレアと、パークの管理人オーウェンが兄弟を探しながら、インドミナスが逃亡を続けて危機的状況となったパークを鎮静化させようと、奮闘するパートが同時並行で描かれる。

   以下ネタバレ注意

 物語全体を見るとシリーズ1作目「ジュラシック・パークをリスペクトし、リブートした印象だ。未開園となったジュラシック・パークは、次の経営者に引き継がれジュラシック・ワールドとなり大成功を収め、創業者のハモンドは銅像となり施設の入り口で来園者を迎える。まるでディズニーランドを真似た様な明るい雰囲気のパークの風景が、後に起こる惨劇の現場となる事は皮肉だ。

 脱走したインドミナスを捕獲の為に、武装した警備員たちがジャングルでインドミナスに襲われるシーンで、本部で警備員たちの生命維持をモニターしているシーンは、現在の米映画では定番化した「エイリアン2」(86)に登場する兵士の生命維持モニターにそっくりだ。いまだに30年近い作品を真似ている演出には脱力である。そんな中、インドミナスに襲われて瀕死のアパトサウルスを、駆け付けたオーウウェンとクレアが看取るシーンは泣けた。

 物語中盤には球体自動車ジャイロスフィアがインドミナスに襲われて、車の頭上から兄弟めがけて恐竜が襲い掛かるシーンは、1作目で幼い姉弟が襲われたシーンの再現であろう。

 パークの敷地内には旧ジュラシック・パークが現れ、お馴染みの屋内施設の風景が再現されて、「ジュラシック・パーク」のラストで落ちてきた「恐竜時代」の垂れ幕と思われる布きれが、本作では明かりを照らす為に燃やされる布として使われていた。93年当時に遺されたジープがバッテリーを交換しただけで、走るのかは不明であるが、再び同じジープが滑走する描写など作り手が旧作へオマージュを捧げたのだろう。

 まぁ、本作の見所は解き放たれた恐竜たちがパークに訪れたお客さんを襲撃するシーンだ。翼型恐竜がインドミナスに襲われて、飼育されていたドームから逃げ出し、パークのお客さんを襲う。丁度、ヒッチコック監督「」の恐竜版と言った所で、人が空中まで持ち上げられる描写はレイ・ハリーハウゼンのダイナラマ特撮を思い出した。

 クライマックスはインドミナスとヴェロキラプトルとの対決から、インドミナスVSTレックスまで「ジュラシック・パーク」のクライマックスを拡大解釈した様な展開だが、大型恐竜対決は怪獣ものの王道で良い。しかし、画面が暗く2頭の恐竜の区別がつけ辛い事は難点に感じた。

 幕引きは主人公たちにとってはハッピーエンドとなるが、パーク運営会社は多くの訴訟が起こされて、倒産してしまうのだろう。そして島に残された恐竜たちの行方を筆頭に、「パークから逃げたした翼型恐竜たちがどうなったか?」だ。どう考えても島から逃げ切った奴もいるはずで、その辺の白黒をはっきりつけなかった事は惜しまれてモヤモヤが残った。

 本作はタメと脅かしが上手く変化球的な演出が上手かったスピルバーグ版と比べてしまうと、直球勝負で薄っぺらなドラマに終始して、監督がスピルバーグ級になるには、もっと作品の数を積む必要がある。無難な演出に終始した所にも不満が残る。まだ続編を作るのであらば、もっと深いドラマ演出が出来る監督で作って欲しい。

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