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zoom RSS 映画「シン・シティ 復讐の女神」@TOHOシネマズ日本橋

<<   作成日時 : 2015/01/24 22:33   >>

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 公開一週目の金曜日夜。日本橋自慢のTCXスクリーンが完備された、スクリーン8には20数名程度の閑散とした客入りだ。



   映画の話
 
 どこからともなく、ならず者たちが集う街シン・シティ。ストリップバーの看板ダンサーのナンシー(ジェシカ・アルバ)は、なまめかしいダンスで男たちを癒やしながら愛していた刑事ハーティガンに死をもたらした街の支配者ロアーク上院議員(パワーズ・ブース)に復讐(ふくしゅう)するチャンスをうかがっていた。だが、ロアークは手段を尽くして力を拡大、さらに悪女エヴァ(エヴァ・グリーン)の登場で街の腐敗は加速していく。そんな中、ギャンブラーのジョニー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)がロアークにポーカーで勝負を挑む。

   映画の感想 
 昨年試写で2D版を鑑賞した後に改めて3D版を鑑賞した。まず試写版では無かった本編の冒頭に前作「シン・シティおさらい映像が付いていた。これは物語が前作の完全な続編でありながら、特に説明なく展開する物語が判り辛いと判断した配給会社が急遽付け加えたのだろう。作家は「観客は前作をDVDで予習してくるだろう」なんておごりがあったと思われる。私も前作の事をすっかり忘れてしまっていて、初見ではかなり面食らってしまった。

 そして、本作はキャストの変更も混乱を招く。前作でクライヴ・オーエンが演じた私立探偵ドワイト役が本作ではジョシュ・ブローリンに代わり、エヴァの用心棒的なマヌートは12年に急逝したマイケル・クラーク・ダンカンに代わりデニス・ヘイバートが演じている。殺人兵器ミホ役もデヴォン青木からジェイミー・チャンへと変更された。

 物語は4つエピソードが直接交わる事は無い物の、ストリップバーが軸となり、地続きで繋がっている仕組みとなっている。 映像は前作に続き原作のグラフィックノベルを再現する為に、白黒映像に部分的に着色し、スタジオで収録したキャストの演技に、後からCGで作った背景映像を合成した独自の世界観を貫いている。物語の語り口は正にハードボイルド小説風である。その章の主人公がモノローグを多用しながらドラマが展開する仕組みだ。

 4つの物語は全て復讐がテーマとなり、「マーヴVS金持ち少年」に始まり、「ジョニーVSロアーク上院議員」に続き、「ドワイトVSエヴァ」、そして最終章は前作の続編的な意味合いの強い「ナンシーVSロアーク上院議員」と展開するのだが、復讐がテーマだけにかなりのヴァイオレンスとスプラッタ描写にエロスが合わさった大人向けアクション映画である。

   以下ネタバレ注意

 注目は同じフランク・ミラー原作「300<スリーハンドレット>帝国の進撃」(14)に引き続き、男を破滅させるファム・ファタールぶりが全開のヱヴァ・グリーンだ。 自分の目的の為に男を使い破滅させる女だ。ドワイトやマヌートに加え、刑事まで虜にしてしまう悪女で、惜しみなく全裸での登場シーンは圧巻である。。多分、エヴァ・グリーンはミラーのお気に入りで、彼にとってミューズの様な存在なのかもしれない。

 ドワイトが主人公の物語は時間軸が前作より前となり、ドワイトは戦いで右目眼球が飛び出し、復讐の為に整形して相手の懐に飛び込む設定となっている。この整形によりジョシュ・ブローリンの顔はクライヴ・オーエンの顔に近づくと言う無理やりな設定に泣かされる。そしてエヴァの用心棒マヌートもマーヴとの戦いで右目眼球を失い、金色の義眼が付けられる前日譚となっている。

 映画全体を見ると、割と色が付いていた前作より更に陰影の強い白黒画面となり、物語を含めて全体的にコンパクトになった印象だ。そして、前作との共通点も多く、マーヴの自動車事故や、パトカーのフロントガラスに突っ込むや、首が切られる、白バイの登場、メガネのレンズがミラー状態になるなど、前作を見たファンはニヤリとするギミックが多い。私が本作で気になった点はドワイト、マヌート、刑事の3人がそれぞれ右目にダメージを負う事だ。この辺はコアなファンには理由が判るのかもしれない。

 上映時間1時間42分に4つのエピソードを盛り込んだ本作に対して、前作は2時間4分に3つのエピソードだった事と比べると、やはり上映時間の短さからか、今回は淡白な印象を受けた。まぁ、グラフィックノベル原作なので、今回の形が原作に近いのかもしれない。インパクト絶大だった前作で免疫が出来た観客には、ワンパターンの毎度お馴染みの作品となってしまった感も否めない。何かもうワンアイディアを盛り込むと、より面白い作品に仕上がったはずだ。次回作に期待しよう。 

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