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zoom RSS 映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」@丸の内ルーブル

<<   作成日時 : 2014/08/07 23:30   >>

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 8月3日をもって閉館する「丸の内ルーブル」さんの閉館イベント上映で鑑賞した。入場料金は\500。東急系で過去鑑賞した有料入場半券を持参すると無料と言う太っ腹なサービスだ。私は前日109シネマズ川崎で見た「GODZILLA」の半券を持参して入場無料となった。閉館前日、土曜日の昼間。客入りはざっと見て100名弱位だ。

   
   映画の話
 18世紀末、ニューオリンズ南部の広大な農園の主ルイが妻をお産で無くし、絶望に打ちひしがれていた。その時、彼の前に現れたバンパイア・レスタトによって彼も永遠の命を与えられる。冷血に殺しを楽しむレスタトと人間の心を捨てれず苦悩するルイ。苦悩する彼が偶然であった母を無くした不幸な少女クローディアを同じバンパイアにしたことから、思わぬ悲劇が訪れる・・・。

   映画の感想
 私は本作を初公開時に今は亡き渋谷パンテオンでリアルタイムに鑑賞済だ。作品自体も衛星放送で録画した物も家にあるが、あえて丸の内ルーブルの大画面で作品と向き合う良い機会とばかりに再見した。

 「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」はアン・ライスの原作をクライング・ゲーム」のニール・ジョーダンが監督した1994年公開作品だ。公開当時「トップガン」のヒットにより、出演作品が次々とヒットしたトム・クルーズの主演作として鳴り物入りで公開されたホラー映画である。しかし、その作品の本当の主人公はブラッド・ピットだ。当時のブラビは「リバー・ランズ・スルー・イット」や「カリフォルニア」位しか主演作が無く、まだ未知数の若手スターだった。そんなトムとブラビの初共演作品で私はかなり期待をして見たが、初見はイマイチぴんと来なかった。

 そして公開から20年が経ち現在ではトムもブラビもハリウッドを背負って立つドル箱スターに上り詰めた。20年ぶりの鑑賞は当時と同じフィルム上映で、デジタル上映が慣れてしまった目にはフィルムのザラつきと痛みが気になるが、見ている内に目が慣れてくる。

 18世紀から幕を開けるドラマは、ゴシック調の世界観にエロスとスプラッタが同居するジョーダン監督らしい世界観だ。吸血鬼を題材にしたドラマはSEXをメタファーにしているように感じる。ヴァンパイアが相手の首筋に鋭い歯で噛み付く描写はエロスとエクスタシーに満ちている。ヴァンパイアが選ぶ対象相手も多種多様だ。トムとブラビの関係はホモセクシャルであり、彼らが狙う獲物の許容範囲は底知れず、若い男女を筆頭に老女、少女、ラテン系、双子の坊やなど禁断の性癖を見るようなブラックな演出が楽しい。更に飢餓状態を解消する為に、ネズミや鳥の血液を代用するユニークな設定もされている。

 そんな2人の前に現れるのが母親をペストで亡くした少女クローディアだ。役を演じるのは撮影当時11歳位のまだ可愛いキルスティン・ダンストだ。ヴァンパイアに咬まれた事で成長が止まったクローディアの登場で映画は一気に勢いが出てくる。子供だけに抑制の効かない貧欲さで人々を毒牙にかける子供ヴァンパイアだ。物語中盤は完全にトムとブラビを食う存在となり、外見は子供だが内面は大人となり、大人の女性に憧れるクローディアの女心も丁寧に描かれる。暴走するクローディアの暴挙により、いったんトムはドラマからカットアウトする。

 後半は「クライング・ゲーム」のスティーヴン・レイと、これまたアメリカ映画では未知数のアントニオ・バンデラスが登場し、更に「ドラキュラ劇団」と名乗るヴァンパイア集団も登場し、敵対するルイたちと因縁の対決が描かれる。

 公開当時は従来のイメージを覆す白塗りでエキセントリックなトムの演技に困惑したが、一回りして見ると彼の役の幅の広さを感じる納得の演技だ。ブラビは受け身の繊細な演技の中、クライマックスでは怒りと狂気を爆発させる演技に大輪を感じさせる。そんな中でもダンストの熱演が一番印象に残った。ジョーダン監督は売春宿を隠れ蓑にした女性吸血鬼物ビザンチウム」(12)で、エロスとスプラッターとゴシックを融合した作品で健在ぶりを確認したが、その原点が「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」だった事を改めて再確認できた。

 スタッフも豪華だ。ヴァンパイアのメイクとエフェクトは「ターミネーター」のスタン・ウィンストンだ。よく見ると、じわじわと顔に静脈が浮かび上がる技術が凄い。音楽は「エイリアン3」(92)で頭角を現したエリオット・ゴールデンサールだ。本作のスコアを聞くと、ハープシコードを使ったゴシック調を始め、細かいストリングスの動きに、大きな動きのホーンセクションを組み合わせたダイナミックなスコアは、その後の「バットマン フォーエバー」(95)の片鱗が見え隠れした興味深いスコアである。

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