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zoom RSS 映画「奇跡のリンゴ」@よみうりホール

<<   作成日時 : 2013/06/09 17:39   >>

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今回私は「Yahoo!映画 ユーザーレビュアー」枠で試写会を鑑賞した。客入りは土曜日夜の試写会で空いているかと思ったら大間違いだ。逆に大混雑で若干の空席はあるものの1100席の客席がほとんど埋まった。客層もお子さんから年配の方まで幅広い。


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映画の話

1975年、秋則(阿部サダヲ)は青森県弘前市で妻の美栄子(菅野美穂)と共にリンゴを栽培していた。彼は、年に十数回にわたり散布する農薬が原因で皮膚に異常をきたしてしまい、寝込むこともある妻の体を心配して無農薬でリンゴを育てることを心に誓う。だが、農薬を使わないリンゴ栽培はその当時「神の領域」ともいわれ、実現するのは絶対無理だと思われており……。

 

映画の感想

実話を基にしただけに、題名がネタバレなのは頂けないが、楽しそうな軽いタッチのポスターデザインに、勝手に明るい映画とイメージしていた。しかし、中身は冒頭こそ楽しく始まるが、秋則と美栄子が結婚してリンゴ栽培が始まると作品のカラーは一変して、辛らつな内容へと変わっていく。

我々が普段口にする野菜や果物。何も考えず口にしていたが、その野菜や果物には生産者が居て、苦労して物を生産している事を本作は教えてくれる。本作の舞台となるのはリンゴ農家だ。農家ではリンゴに害虫が付くのを防ぐために、当然のように農薬を散布する。しかし、生産者達も少ながらず農薬の被害を受ける。秋則の妻・美栄子は農薬に過敏に反応してしまい皮膚や身体をおかしくしてしまう。当然である。そこで発明好きな秋則は美栄子の為に、無農薬リンゴ栽培を決意する。とは言ってもリンゴ農家に婿に来た秋則は無農薬栽培の素人である。様々な材料を使い無農薬リンゴ栽培に挑むが、秋則が考えるほど生易しいものではなかった。

以下ネタバレ注意

作品のほとんどは秋則が挑む無農薬栽培の試行錯誤の日々に費やされる。無農薬栽培は何をやっても上手くいかず、次第に秋則と家族は村人から村八分のような状態になり、一家の資産も底を付き極貧生活という辛い日々が続く。東京に出稼ぎに出た秋則はオヤジ狩りの不良に襲われて、働いたお金を奪われてしまったり、農園の半分を借金のかたに取られてしまったり、散々な状態が続く。11年の試行錯誤の日々を過ごし、秋則が最終的に選ぶ手段が自殺だ。しかし絶望状態の秋則を神様は見捨てなかった・・・・。

本作はまずキャスティングの勝利である。秋則役が阿部サダヲで無かったら、とことん辛らつなものになっていただろう。そして、物語の語り部となる菅野美穂の昔話風のやわらかい語り口が、辛らつな物語を緩和してくれる。そんな中、リンゴ栽培のプロセスがイマイチ判らないのが難点だ。クライマックスで農園一面を埋め尽くすリンゴの白い花が咲く事で、無農薬栽培の成功を象徴しているが、前ふりで美栄子が子供達にリンゴ栽培の順序を教えるシーンでもあると、白い花が感動に繋がったと思う。それに毎日農園に通っていた秋則が、リンゴの花が咲く予兆を読み取っていないのも不自然に感じた。

 秋則がリンゴの花を見るシーンは「幸福の黄色いハンカチ」のクライマックスでハンカチを見に行く高倉健の心理と似てしまったのもイマイチである。それから、台詞で語られる「農園の隅で栽培していた野菜販売で家計をやりくりしていた」と言うシーンも具体的に映像化する事で、作品に奥行きが出たと思う。先にも書いたが題名のとおり着地点は見えている。農家版「プロジェクトX」的な作品だけに、農家の苦労を知る事と、モデルとなった人々になりきった役者の演技を楽しむ作品なのだろう。





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