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zoom RSS 映画「カールじいさんの空飛ぶ家」@TOHOシネマズ川崎

<<   作成日時 : 2009/11/19 00:00   >>

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 試写会場となったシアター7の客入りは1〜2列目以外満席。お子さんを含む女性客が多い。川崎観客は相変わらず上映中に袋菓子をガシャガシャと大きな音を立てて食べるのでうるさい。



 映画の話


 いつか世界を旅して回りたいと思っていたカールも、今や78歳。最愛の妻は亡くなってしまい、夢をかなえるには年を取り過ぎている。しかし、何と数千の風船を家に結びつけ、空高く飛び立つことに成功。カールは8歳の少年ラッセルとともに冒険の旅へと出発する。





 映画の感想


 当初イメージしていた物とは違う展開に驚きつつも、ピクサー作品として見ると極めて凡作である。ピクサーは今までオモチャ、昆虫、怪物、魚、超人、車、ロボットと、「レミーのおいしいレストラン」を除いて、あえて人間を主人公にした作品を避けてきた。今回は「レミーのおいしいレストラン」以来の人間を主人公にした作品である。しかも今回の主人公は動きの鈍い老人という事で作品のハードルは非常に高い。





 以下ネタばれ注意





 映画の出足こそ予告やテレビで流しまくった主人公カールと後に妻となるエリーの子ども時代を経て、若者〜大人になり結婚〜晩年までが台詞を使わず映像と音楽だけでザックリと描く手法はアニメーション映画としてとても意欲的で効果的であるが、カールの孤独感を描くには端折り過ぎである。





 妻を亡くし一人ぼっちになってしまったカールの家は、近隣の建築ラッシュで立ち退きを迫られている。建築業者とのトラブルで遭えなく老人ホーム行きになるが、ここからが映画の見せ場となる訳であるが妻の夢があったものの、どうも空飛ぶ家への展開が唐突過ぎて素直に喜べない。





 映画はカールじいさんの一人旅と思った旅も偶然の同伴者の登場で、映画に幅が出てくるのだが、どうも、この同伴者ラッセルが可愛くない。ボーイスカウト姿に吊り目の下がり眉毛の太った少年は日本人好み顔ではない。なんでピクサーはこんな可愛くないキャラを登場させてしまったのだろう?まぁ、主人公のカールも「スペンサー・トレイシーをモデルにしたんじゃないの?」と思わせるしかめっ面の老人であり、やや感情移入し辛い。 しかし映画は観客が予想だにしなかった展開が待ち受けている。カールは妻が夢見た“パラダイスの滝”へ空飛ぶ家で向かうだけの話と思っていたら冒険活劇へとシフトチェンジする。





 映画と言うものは何故か冒険への出発は丁寧に描くが帰路は端折ってしまう。本作もご他聞にもれず帰路の描写は無い。まぁ、本作は出発の準備も描かずにあっという間に旅立ってしまうが、帰路にもう一押し演出が出来たはずである。





 観客として一番気になるのはカールじいさんが元々住んでいた土地だ。たった一度の傷害事件でカールが老人ホーム送りとは何とも乱暴な脚本だ。傷害事件の切欠は建築業者にあったのだから通常では示談のはずである。そんなマイナス要素を含んだ旅立ちだったので、観客の望みは建築業者へのリベンジであろう。





 カールは最終的に憧れていたチャールズ・マンツが所有していた飛行船を手に入れたのだから、その飛行船で建築現場に乗り付けて業者たちを一泡吹かせるくらいサービスがあればアメリカ映画的で面白いと思うのだが、この映画の主人公は泣き寝入りの様な形で落着してしまう、何とも歯がゆい着地点である。それからカールと同行するラッセルも、突然カールと共に失踪してしまったのだから、親や警察が探し回る描写が欲しい、なのでラストのラッセルの母親のカットもイマイチ効果が出てこないのが残念だ。





 本作のテーマは喪失から再生であると思うのだが、どうも本作はピクサーらしい爽快感が無い。思い出が沢山詰まった自分の土地を悪徳建築業者に奪われ、子供の頃から憧れていた人物に裏切られるは、話が現実的過ぎてモヤモヤとした後味が残ってしまう。長年のピクサーファンとして、かなりガッカリの作品である。CGアニメの先駆者ピクサーも「ウォーリー」で頂点を極めたものの、他社のクオリティがピクサーに追いついてしまった事で正念場に立たされているのかもしれない・・・。





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■映画『カールじいさんの空飛ぶ家』
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2011/12/18 03:45

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
TITLE: うぉおおぉりぃい。
SECRET: 0
PASS:
この映画、全然知りませんでした。<br />

マサラさんの記事を観て当然「観なくていい」と判断しますが<br />

『ウォーリー』はいいって事ですよね?<br />

私はつまんないんだろーなーって勝手に思っていたんですが<br />

俄然、そっちに興味が出て来ました。w
カトリーヌ・ドルフ
URL
2009/11/22 20:30
TITLE: カトリーヌさんへ
SECRET: 0
PASS:
この映画はアメリカでは非常に評判がいいです。<br />

私は運良く本作を試写会で2回鑑賞しましたが、やっぱり2度見てもネガティブなパワーが強すぎて素直に喜べませんでした。ただ、本作は大画面向きに作られているので映画館で見ると大迫力です。<br />

<br />

ところで「ウォーリー」は面白いですよ。口数の少ないロボットの方が感情移入しやすいです。
マサラ0517
URL
2009/11/22 22:30
TITLE: 私も見たのですが・・・
SECRET: 0
PASS:
はじめまして。<br />

私も見たのですが、内容的には矛盾してるとこが多く感じられ、イマイチでした。杖をついてるおじいさんが家を引っ張ってるし、すごく体力あるし。他にもエリーが作った冒険ブックに貼ってあった滝の絵?は、図書館の本を破って貼ったと言っていたり(これって子供も見る映画なのに教育上、良くないかと)、ラッセルのお父さんは、とうとう最後まで出てこなかったり。なんだか冒険以外の内容は、少し「つみきの○え」を真似ちゃったのか?と思ってしまいました。
sara
URL
2009/12/12 02:00
TITLE: saraさんへ
SECRET: 0
PASS:
コメントありがとうございます。<br />

<br />

本当にこの映画は冒頭のシークエンスだけでお腹一杯になっちゃて、後は蛇足だった感じです。<br />

映画は見た人によって捉え方は様々ですが、確かにベッドから起きるのも、階段も昇り降りが出来なかった老人が、旅立ってからは元気になりすぎて、まるで別人になってしまったようです。<br />

<br />

図書館の件も、悪徳建築業者の件も、チャールズ・マンツの件も、どれもこれも大人が作り出したネガティブなイメージが強すぎて、お子さんには不向きな作品なのかも?<br />

それから、ラッセルの家族もちゃんと描けば映画に深みが出た事は確かです。<br />

後「つみきの○え」って、私は未見なので比較できませんが、他のブロガーさんも指摘しているので、作り手が何らかの影響を受けたのかも?<br />

<br />

これからも「masalaの辛口映画館」をよろしくお願いします。
マサラ0517
URL
2009/12/12 14:01
TITLE: TBありがとうございます
SECRET: 0
PASS:
おっしゃるとおり、カールじいさんはスペンサー・トレイシーとウォルター・マッソーをイメージしたそうです。
かめ
URL
2009/12/31 01:06
TITLE: かめさんへ
SECRET: 0
PASS:
そうでしたか、顔はスペンサー・トレイシーと思いましたが、まさかウォルター・マッソーまでをカールのベースにしていたとは気づきませんでした。<br />

やっぱりピクサーは侮れないです。
マサラ0517
URL
2009/12/31 14:50

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